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「おくりびと」 [movies]

http://www.okuribito.jp/

観たいと思いながら昨年の上映中には機会を逃していました。
よく行く映画館で再上映されているのでようやく観ることができました。

納棺のシーンのたびに涙があふれてしまったのは、亡き祖父母や母、上の妹を思い出したからというだけではなく、山崎努さんと本木雅弘さん演じる納棺師の、厳かな静寂の中で進められていく一連の所作の美しさへの感動からでした。
淡々と流れるようでありながら、ひとつひとつの所作に慈しみというのでしょうか、すごく心がこもっているように思いました。

平日の午前中の回でしたが3分の2以上埋まっていた客席。
すすり泣き涙を拭う気配を感じながら、一緒にスクリーンと向き合う人たちと何かを共有できたことが仄かにうれしかったり。
ちょこちょこと挟み込まれたコミカルな場面にも和みました。
山崎さんと本木さんのやりとり、間の取り方が絶妙で可笑しくて。
ほかの役者さんたちも、人が生と死のあいだに築いていくものや背負っていくものを巧く出してくださっていました。

石文・・・河原に行って探してみたいなぁ、たいせつな人への気持ちを託せる石を。

たくさん笑って、たくさん泣いた「おくりびと」。
出逢えて良かったと心から思える作品でした。
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